言葉の断片を繋げて、一つの物語と成す。 SKIN BY PASSION+
UNICO DIARY SYSTEM BY az*
BACK
603


馬鹿みたいにはしゃいだ
子供みたいに きゃっきゃと笑って
動揺を必死に隠した

そうすれば聞こえないと思った

「陽子」

聞こえない振りをして 一人笑った


滑稽だ


「ごめんな」

どんな喧騒の中でも不思議と聞こえる彼の声

分かっているくせに 答えを先延ばしにする

「何謝っちゃってんのー」

そう言うしかないじゃない
笑うしかないじゃない
知らん顔を作るしか無いじゃないか

分かってる
分かってるけど

困ったように言葉を渋る彼

分かってるんだよ

もう 駄目なんだと


「元気で」


精一杯はしゃいだんだ

ランキング
お気に召しましたら、投票頂けると嬉しいです。