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わざわざ君の登校時間に合わせて通っていたのに、
僕は三年間、
昇降口で君に逢い、
必死に平静を装いながら、
「おはよう」
と、声を掛けることしか出来なかった。
君の隣には何時だって彼がいて、
その度に僕は、
不毛だと知りながら、
諦めろと自分に言い聞かせながら、
何時だって幸せそうに笑う君に、
何度も、何度も恋をした。
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